15 2月 2024

経済的な価格でメイドインスイスの品質

STUDERは、ハイエンドセグメントの円筒研削盤が世界で高く評価されていますが、エントリーレベルの機械でも妥協のない品質と精度を備えた機械をお客様に提供いたしております。

「STUDERの品質と最高精度を重視し、一方でプレミアムセグメントのすべての機能は必要でないというお客様のために、弊社はエントリーレベルセグメントのポートフォリオを継続的に拡張しています」とFritz Studer AG の CSO、サンドロボッタッツォは語ります。彼は、製品ポートフォリオのエントリーレベルマシンの根幹にある哲学を、「エントリーレベル価格でSTUDERの妥協のない品質と精度を提供すること」と表現しています。エントリーレベルセグメントの研削盤は、favorit、favoritCNC、S100です。

では、エントリーレベルマシンとは、どのような研削盤なのでしょうか？「弊社のハイエンドモデルと比較すると、ツールの数とスピンドル性能は限られていますが、多くの技術的プロセスとインターフェースは標準化されています。そのため、幅広い研削用途に対応し、費用対効果に優れています」とSTUDERのCTOであるダニエルフーバーは説明します。モデルによっては、オプションで機能の拡張や調整も可能なため、個別に生産の効率化を図ることができます。すなわちSTUDERは、あらゆる応用分野に適したマシンを取り揃えた製品ポートフォリオを提供しています。「弊社の営業スタッフおよび販売パートナーは、各マシンの仕様を熟知しており、最適な構成で適切なモデルを提供することができます」とボッタッツォは説明しています。

最高の品質と魅力的な価格の両方を兼ね備えた製品

弊社のお客様は、経済的な価格および世界的に高く評価されているSTUDERの品質、絶対的な信頼性、傑出した精度を備えた妥協のない最高品質の両方を兼ね備えた製品をご購入いただけます。すべてのエントリーレベルマシンに共通するもう1つの特徴は、STUDERは非常に短い納期でこれらの機械を提供することができるということです。短納期を可能にするのが、自社生産コンセプトと流れ組立作業です。自社工場では、STUDERのスペシャリストたちが特別設計された高精度のコンベアシステム上で機械を組み立てています。このため、最短のスループット時間と高い製造品質をお客様に提供することができるのです。

トルコの自動車サプライヤー Celikis社のゼネラルマネージャーであるオイヤイ・エリック氏は、顧客の視点から次のように説明しています。「私たちは、エントリーレベルマシンに分類されているSTUDERの定評モデルが、実際に発揮する性能に驚かされました。」イズミールを拠点とする同社は、大手自動車メーカー向けにディファレンシャルギア、シャフト、ハウジングなどを製造しています。「favoritにより、ドライブシャフトの生産効率を大幅に向上させることができました。」とエリック氏は語ります。「以前は1時間に15台のドライブシャフトを製造していましたが、現在では同じ時間で25台のドライブシャフトを製造できるようになりました。しかも、機械が優れた再現性を発揮するため、定寸測定装置が不要になったという利点も生まれました。このため段取り時間が短縮され、生産性が大幅に向上しました」。

幅広い用途に対応するエントリーレベルマシン

このfavoritは、幅広い用途に使用できるほか、24インチマルチタッチスクリーンにより簡単にプログラミングが可能。単品生産および量産において、最大150キログラムの短いワークピースから長いワークピースまでに対応したCNC複合円筒研削盤です。さらに高品質のねずみ鋳鉄製横方向および縦方向スライドにより、最高の精度が保証されます。また、すべてのSTUDERマシンと同様に、特許取得済みのGranitan® ミネラルキャスト製機械ベッドは、研削部品を優れた振動減衰性と熱安定性を備えた高品質表面に仕上げます。これらは、エントリーレベルマシンのプレミアムメーカーであるSTUDERが、お客様にもたらすことができる利点のほんの一例にすぎません。

favouritCNCでも同様の利点が得られます。このCNC複合円筒研削盤は、費用対効果においてトップランナーモデルであり、定寸測定装置、砥石バランシング、接触検知システム、長手位置決め装置をはじめとする各種オプションによって、様々な研削用途に合わせることができます。センタ間距離は650 mm/1000 mmで、優れた汎用性を発揮し、主要な用途に対応することができます。エントリークラスでありながら、真円度精度0.0004 mm未満という精度を持つこのモデルは、傑出した研削精度を発揮することは明らかです。また、弊社が独自に開発した研削ソフトウェア StuderPictogramming により、複雑な研削サイクルでも簡単かつ直感的に実行することができます。

特に重要視されるのは「使いやすさ」

S100は、エントリーレベル製品ポートフォリオの内面円筒研削に特化したモデルでもあり、外面円筒研削のfavoritCNCモデルに相当します。内面研削、端面研削、外面研削の幅広い用途に最高レベルの精度で対応し、このセグメントにおける理想的な万能内面円筒研削盤です。このモデルが本領を発揮する領域は、最大長さ 550 mm (クランプ装置を含む)、最大直径 420 mmワークピースの完全機械加工です。複数の研削スピンドルを備えた研削ヘッドと素早いセットアップを可能にするQuickSetにより、セットアップと段取り費用が大幅に削減されます。S100も他のモデルと同様に、人間工学に基づいて配置された操作ユニットStuderPictogrammingにより、迅速かつ簡単に制御することができます。「エントリーレベルのマシンであっても、使いやすさは非常に重要です」と CSO ボッタッツォは説明します。

人口減少と高齢化に伴い、多くの地域で手動の研削盤で高品質を達成することができた職人が退職し、その後継者となりうる人々を見つけるのはますます困難になってきています。「革新的なテクノロジー、直感的なソフトウェア、エントリーレベルマシンの簡単な操作性により、オペレーターはわずか数日のトレーニングで最高品質のワークピースを研削することができるようになります」とCTOのフーバーは述べています。

さらに自動化もますます重要な役割を果たすようになってきています。自動化により、オペレーターが必要とする時間と労力が削減され、生産全体の効率が向上します。たとえば、Favorit と S100 には、制御ドアの自動開閉を可能にする標準化されたローダーインターフェイスを装備することができます。「お客様はロボットアームやガントリーローダーなどを使用して、この機械を独自の自動化生産プロセスに統合することができます」とフーバーは説明します。

幅広い適用範囲

111年以上の伝統を誇るグローバルな研削盤メーカーであるSTUDERは、エントリーレベルの製品であってもプレミアムモデルと同様に、各地域のさまざまな要件を十分に理解しています。「高品質および高精度のほか、特に重要となるのは高い信頼性です。特に中小企業の弊社の顧客は、弊社の機械を使用することで、ダウンタイムがほとんどなくなるため、非常に経済的に研削できることを高く評価しています」とボッタッツォは説明します。技術的な標準化により、経済的な価格が確保されるだけでなく、エラーの発生率も低くなります。また、問題が発生した場合には、STUDERの顧客志向で優れたサービスを提供するカスタマーケアが迅速かつ適切に対応します。

では、エントリーレベルマシンの典型的な顧客ベースとなっているのはどのような顧客でしょう？これらのマシンは幅広い用途に対応しているため、典型的な顧客ベースと呼べるものはありません。トルコの Celikis社のような著名な世界レベルで事業を展開する自動車サプライヤーであっても、木工用工具、航空機産業用油圧部品、トラクター用シャフト、絞り金型用超硬部品のメーカーであっても、STUDERのエントリーレベルマシンは、これらすべての用途およびそれ以上の用途に経済的かつ効率的に、品質に妥協することなく対応することができます。